

去年くらいから世界の観方や政治についていくつかのテーマを決めて、評価の高い内外の書籍をまとめて読むようにしている。で、今回は「脱成長」。
『経済成長なき社会発展は可能か?』作品社
作者のセルジュ・ラトゥーシュはフランスの経済学者で、本書はもともと原典は2冊の本を市民向けということで日本で合わせて出版したものらしい。著者の「脱成長」理論の基本書とされている。
著者曰くの脱成長は、単なるマイナス成長や社会の衰退ではなく、社会発展を否定はせず、コンヴィヴィアリティ(自立共生)を中心に据えた、より豊かで持続可能な社会への転換として、経済学というよりは市民社会へのメッセージと私には捉えられる。
『〈脱成長〉は、世界を変えられるか?』作品社
前著から数年たって単著として出された本書は、「倫理学としての脱成長論の体系化」を試みる作品とされている。
脱成長社会の目標を「節度ある豊かな社会」と定義するほか、人間を社会関係性だけで捉えず、自然や人間同士に「負債」を与える存在として、地球生命系に組み込まれた存在として捉える必要性を論じている。
また、脱成長的なライフスタイルとしての具体例として、地中海、中南米、インドやアフリカの農民・先住民による自律的な自治や、地域通貨、協同組合、NGOの運動などが取り上げられている。
こうした運動に共通する贈与・互酬・連帯といった経済的な市場外の関係性を軸とした市民社会の取り組みについて深く考えさせられた。
作者の著作は最近のものもあるので引き続き読んでいく。けど経済が専門でもなくなかなか読み応えがあって進まず…。











