
言わずと知れたイスラエルの歴史学者で哲学者であるのユヴァル・ノア・ハラリの近著。「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福」で人類の過去を、「ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来デウス」で未来を考察して、大きな反響を呼んだ今度は彼が「今、ここ」にフォーカスして21のテーマで書いている。
「21Lessons 21世紀の人類のための21の思考」特設サイト
感染症の拡大のみならず、あまりにも不確実、複雑な時代、現実と虚構の区別がつきにくい時代の中で、政治とテクノロジーの難題についてまず触れ、その周辺の状況をさまざまな切り口で明らかにしながら、最後は人生の意味について考えるという多岐に渡った内容が知的好奇心を煽る。
最終章が「瞑想」というところも秀逸。この本を読むと、それぞれのテーマをさらに拡げて考えていきたくなる。分野を越えて今を考えたいときにはオススメ。文庫本も出た。
『21Lessons』(河出書房新社)
ユヴァル・ノア・ハラリ著
柴田裕之訳
目次
いまを生きる現代人に贈る必読の21章
1 幻滅――先送りにされた「歴史の終わり」
2 雇用――あなたが大人になったときには、仕事がないかもしれない
3 自由――ビッグデータがあなたを見守っている
4 平等――データを制する者が未来を制する
5 コミュニティ――人間には身体がある
6 文明――世界にはたった一つの文明しかない
7 ナショナリズム――グローバルな問題はグローバルな答えを必要とする
8 宗教――今や神は国家に仕える
9 移民――文化にも良し悪しがあるかもしれない
10 テロ――パニックを起こすな
11 戦争――人間の愚かさをけっして過小評価してはならない
12 謙虚さ――あなたは世界の中心ではない
13 神――神の名をみだりに唱えてはならない
14 世俗主義――自らの陰の面を認めよ
15 無知――あなたは自分で思っているほど多くを知らない
16 正義――私たちの正義感は時代後れかもしれない
17 ポスト・トゥルース――いつまでも消えないフェイクニュースもある
18 SF――未来は映画で目にするものとは違う
19 教育――変化だけが唯一不変
20 意味――人生は物語ではない
21 瞑想――ひたすら観察せよ














