さまざまな良質な英文書籍を紹介してくれているキュレイターが大絶賛していた漫画（というかグラフィックノベルというらしい）で、漫画好きとしては読むしかないと取り寄せて読んでみた。
作者はエルド・吉水さんと言って湘南に住んでいる日本人芸術家。欧米ではかなりの評価を得ているそうだ。サイト自体も英語、この作品も英・独・仏・西の4か国版が出ているものの、日本語版はない。
題名の「Hen Kai Pan」とは、ギリシャ語で「一にして全」、世界すべてが神だという汎神論をあらわす言葉とのこと。
地球の環境破壊を繰り返している人類をどうしていくか、地球の守護神の間で意見が異なる中、人類殲滅をめざすべきとする一柱の神が行動を開始する。ほかの神々がどう対応していくか、人類殲滅の行動を開始した神の弟子とも言えるアシュラというひとりの神がほかの神々とのコミュニケーションを通して逡巡していく。地球は、人類はどうなるのか…。
ネタバレはしない方がよいので内容紹介はこの程度にしておくが、劇画タッチの手描き画像は迫力に富み、神々も多様な人種の姿をし、舞台も世界各地というグローバルな設定も海外からのファンを獲得している要素かもしれない。おそらく早晩、逆輸入されるのではないか。英語も簡単なので誰にもオススメ。Amazonでも購入できる
ご参考
○作者のウェブサイト
○作者による作品紹介の動画
