二番目に好きなテレビドラマの続・続編ができるということでこの春はワクワクしている。ちなみに一番目はここでも取り上げた「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」。

鎌倉を舞台に、お隣同士の市役所勤務の長倉和平(中井貴一)とテレビドラマのプロデューサーの吉野千明(小泉今日子)のダブル主演による恋愛コメディ。2012年に初編(直後にスペシャル編)、14年に続編、そして25年の続・続編。脚本は岡田惠和さん。多作の脚本家で、推しの坂元裕二さんほど注目してきたわけではないけれど、作品の「姉ちゃんの恋人」、「ファイトソング」、「日曜の夜ぐらいは…」など好きで見ていたドラマも書いていらっしゃるので好きな脚本家と言っていい。

長倉家は4人きょうだいで、実家では弟が古民家カフェを開いていて、みんなの居場所にもなっている。初編から13年を経て続・続編が作られるということで根強いファンがいるようだ。初編から続・続編まで主要な登場人物は変わらず、それぞれほぼ実年齢で演じているところも共感を生んでいる。中井貴一は同い年なのでこの13年を自分に当てはめてしまったりもしている。

きょうだいそれぞれのエピソードもきちんと立てつつ、このドラマのいちばんの観所は主演二人の会話劇。二人には毎編、それぞれ別の人と恋愛めいたエピソードがありながらも、酒場で丁々発止の会話をしながら本音を言い合う。まるで演劇を見ているよう。

「約束したじゃないですか。まあどんな形であれ、ずっと一緒に生きていくんでしょ?私とあなたは」という和平のセリフにあるように、この二人は結婚には至らず、このまま口の悪い酒飲み仲間としてずっと暮らしていくんだろうなぁ、むしろ結婚してほしくないと視聴者の多くは思っているに違いない。男女はともかく、こういう間柄の友だちがいる人は幸せだ。自分にもいる。男だけど。

ドタバタ劇もあるけれど、日常の淡々とした、それもアラ還がメインのドラマが受ける理由も考えてみたい。

続々編は放映中はTVerで観られる。FODなら初編もスペシャルも続編も見られるし、レンタルもあるのでぜひ。

■YouTube予告編プレイリスト

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