テスラやスペースXのCEOイーロン・マスクの盟友で「シンギュラリティ大学」を創設した投資家ピーター・ディアマンディスがショッピング、広告、エンタメ、交通、教育、医療、アンチエイジング、金融、不動産、食料など幅広い分野の今後を最新技術をもとに語った全米ベストセラーの未来論。同い年の知人に紹介されて読んでみた。
2年も前に出版された未来論を今読んでも遅きに失するかもしれないが、それでも驚いたことしきり。空飛ぶ自動車、SNSマーケティングの終了、16000もの病気が治せる、老化が過去のものになる、移民こそイノベーションの原動力、AIは大量の雇用を生むなどなど。
キーワードはエクスポネンシャル・テクノロジーのコンバージェンス。飛躍的に加速する技術の融合というところか。言うまでもなくITをはじめとするテクノロジーは追いつけないほど加速しコストダウンとともに進化している。35年前に私がアルファロメオとどちらを買うか迷って手に入れたパソコンは100万円を超えていた。その何百倍以上の性能を備えたスマホが多くの人のポケットに入っている（どうでもいいけどあのときアルファロメオを買ってたら人生変わってたろう）。
進化するテクノロジーが融合することで、加速が加速を生みケタ違いの変化を生みだす。これに適応していく力を持つことがこれからの人類に必要だと筆者は言う。誰でもが適応していけるわけではないし、高齢化社会を迎える中、むしろ取り残される人も多いだろう。デジタルネイティブの世代は違うのかもしれないが。
それに善意の進化だけとは限らない。
あくまで未来予測だし、今の世界情勢を見てもこの通りいかないことも多そうだけれど、素直にワクワクしながら読めたのは確か。
【目次】
第1章 「コンバージェンス」の時代がやってくる
第2章 エクスポネンシャル・テクノロジー Part 1
第3章 エクスポネンシャル・テクノロジー Part 2
第4章 加速が"加速"する
第5章 買い物の未来
第6章 広告の未来
第7章 エンターテインメントの未来
第8章 教育の未来
第9章 医療の未来
第10章 寿命延長の未来
第11章 保険・金融・不動産の未来
第12章 食料の未来
第13章 脅威と解決策
第14章 5つの大移動がはじまる
