
身の回りの人たちがSNSで絶賛されていて、連れ合いもAudibleで44時間の原作を2回も聴いている人気作ということで映画館で鑑賞。「悪人」「怒り」「流浪の月」と割とよく観ている李相日監督の作品。
主人公は九州の任侠の家に生まれるも、抗争に巻き込まれて父は殺され、その場に居合わせた上方歌舞伎の役者に引き取られ、才能を見出されて同い年の実子とともに役者として育てられる。
親友でありライバルである二人が芸の道をどう極めていくか。そして二人を待ち受けるそれぞれの運命。全く経験のない世界の話ではありながら、命を削りながら芸を磨くことを追体験できる。
多くの評論では実子の「血」か、養子の「才能」かで論を立てているが、それは特に意識には上らなかった。圧倒的な映像美に加え、少なからず人前に立って話をして来た人間として、登壇することの覚悟と所作について考えさせられることが多かった。
それにしても人間国宝として登場する田中泯の所作のすごさ。ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」の主役の父親役や映画「PERFECT DAYS」のちょい役のホームレスでの所作が印象に強く残っているが、「国宝」ではわずかな所作だけの演技がすさまじい。さすがに世界的な舞踏家。彼を見るだけでもこの作品を観る価値があると個人的には思った。
道を究めた上でも探していると主人公が言う「景色」。どんなものなのだろう。道は違えど究めた先にある「景色」とやらを自分も見てみたい。
映像が綺麗なので、ぜひ大画面でご覧になることをオススメ。そしてking gnuの井口理の主題歌も映像にマッチしていて必聴。エンドロールは最後まで。
■予告編
■配信元 東宝の公開記念特番
■完成報告会
■主題歌「Luminance」井口 理














